旅する小鉢

我が家のご飯の記録と、ご飯を通して考えたこと。

梅干し作り 二年生

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暑い暑いと思っていた日々もいつのまにか過ぎ、過ごしやすい日が続いている。気づいたらもう秋分の日が近づいている。ということでこれは書き残しておかなければと思っているこの夏の梅干し作りの記録。

偉そうに書き始めたけれど、今年でまだ梅干し二年生。去年、知り合った友人に触発されて作ってみようと思ったのが初めてだった。その友人は日々の食事から家族の健康を考える素敵な子育てをしている。あるとき、味噌づくりと梅仕事が家族の季節の行事として恒例になっている、と言っていたのを聞いて、子どもをたくさん食に関わらせてきたつもりだった私はハッとした。味噌も梅干しも作ったことないぞ?

それで梅干しを作ってみることにした。ネットにはいくつも作り方がころがっていたけれど、一体どれを参考にすればいいか分からない。追熟って何?梅の傷はどのくらいなら許容範囲?容器の消毒に焼酎は必要?重石も必要?もみしそはいつから用意すればよいのか?初めてだから試しに…くらいに思っていたけれど、作るとなったら最後まで完成させたい。事細かに友人に聞きながら、なんとか完成した。そんな去年の梅干しがこれ。

 
 
 
 
 
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「時間がかかるけれど工程はとても簡単」と友人は言っていたけれど、イラチな私にはその「時間」が果てしなく感じられた。一瞬に集中して難しい作業をする料理のほうが「やった」感がある。だからお菓子づくりが好きなのかなぁ。カスタードが固まる瞬間、みたいなのを感じるのがとても好き。それに比べて梅干しは、ほとんどの日々は経過を見つめるだけ。「カビていないかな?」と不安になりながら特に何か手を加えるでもなく過ぎていく日々がやや苦痛だった。実際、去年は半分くらいカビでだめにしまい、残りもカビ処理をして結構面倒だった。もちろん、できたときはとても嬉しかった。買ったことしかないものをこの手で作ることができるのだと知れたのは嬉しい。でも、「こりゃ今年で終わりかなぁ〜」なんて思っていた。

ところが今年。梅の季節がやってくると、なんとなくもう一度挑戦してみたくなってしまった。去年いろいろと教えてくれた友人ふくめ、一緒に作ろうと集まった3人でグループを作って、オンラインでつないで一緒に下処理をしたり、その後もお互いに進捗報告をし合いながら少しずつ作った。

去年の反省から、私はカビさせないことばかり考えていた。早く梅酢をあげて、カビないように梅酢に梅が浸るようにしなきゃ、と思っていろいろとネット検索をしてたどり着いたのが保存袋で作る方法。空気を抜き抜き、ひんぱんにひっくり返して梅が常に梅酢に浸っているように気をつけた。


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そうしたら一粒もカビることなく、梅酢があがってきた。わーいわーい。

と、喜んだのも束の間。次の、もみしそを入れる、という工程で全然色づかなかった。去年、もみしそを入れた瞬間ぱぁーっと色づいたときのワクワクした気持ちが印象的だったので、今年もそうなるのかな、と思ったら、何日経っても梅が赤くならない。梅酢は赤いのに、梅は赤くならない。

違うことといえば、去年自分でもみしそを作ったのに対して今年は市販のもみしそを買ったことだった。去年カビてしまった原因のひとつが、早々に作ってしまったもみしそをベタベタと手で触りすぎたからかも?と思っていたので、今年は市販のもみしそを買ったのだった。

あとからいろいろと調べると、色づかない原因はしそのアクだそうで、市販のもみしそは色づきが悪いとかいろいろ出てきた。少し条件を変えるとこんなに結果が違うものなのか。なかなか奥が深い。こりゃ、来年もう一回挑戦しないと気が済まなくなりそうだ(笑)

8月に入ってすぐ、晴れの続く日を見計らって干した。朝干して夜梅酢に戻して、と去年は律儀にやっていたが、朝子どもの身支度などバタバタしているうちに私も仕事に入って、昼休みにようやく干し、半日しか干せなかったのでそのまま夜通し干して翌日も終日干して‥などとめちゃくちゃなスケジュールで干したので何日干したかもよく覚えていない。けれど、去年は長女(当時3歳9か月)が手伝ってくれたところを今年は次女(2歳1か月)が手伝ってくれたなあ、なんて考えながらやっていると小さい工程ひとつひとつがとても愛おしく思えてくる。

そうこうしているうちになんとかできた。そして干す工程で何度か梅酢に戻すと最終的に梅も赤くなってくれた。こんな工程の間も、梅干しグループでは皆で逐一報告をし合った。住んでいる地域も別々なので天気も違うし、各々の梅の状態も違う。オンラインで繋がりながらもリアルタイムで同時進行はできない。写真はたくさん共有し合えるけれど互いの梅を味見することはできない。そうやって生まれた不思議なオフラインの産物。

 

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家で作った梅干しは塩分がとても多い。素人の梅干しづくりなので、傷むかもしれないと思うとなかなか塩分を減らせない。4歳9か月の長女が「保育園で梅のごはんが出た」と言うので「へえ、どうだった?」と聞くと、「美味しくなかった。だって酸っぱくないんだもん」と言う。我が家の味、を感じてくれているようで嬉しい気持ちと、子どもには塩辛すぎるかなあという気持ちと。とりあえず、来年梅干し三年生に進級したいと思う。

一週間のごはん記録 その2

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先週、一週間のごはん記録を書いてみたら、なんとなくもう一週間やってみたくなった。書かなければ忘れるだけの取り留めもない内容だけれど、こんな日々を送っていたのかといつか思い出すかもしれない日のきっかけにと思って。

 

8月28日(日)

夫と長女(4歳9か月)はこの夏最後だからとプールへ行き、私は次女(2歳2か月)と留守番。でも次女も水遊びしたいだろうとベランダプールをした日。なんとなく冷蔵庫に残っていた材料から、マルタイの長崎皿うどんにした。皿うどん、困ったときにいつでも作れるようにと常備しているのだけれど、一週間が始まる前の日曜日からこの献立にしてしまい、明日からどうしよう、と頭が痛くなったそんな日曜夜。

 

8月29日(月)

鯖のみそ煮。スーパーで美味しそうな真さばを買った。先日長女がめちゃくちゃ塩鯖を食べたので、半分塩焼きにしたほうがよいか‥みそ煮を食べなかったら悔しいな‥などと考えたけれど、もう面倒くさくなって全部みそ煮にした。

近所のスーパーでは、二枚におろした鯖の背骨がついているほうはそのまま、ついていないほうは、中骨も小骨も全部とって「骨取り魚」として売っている。骨のついているほうが出汁が出ると聞いたので半身だけ買うときはいつも骨ありを買うんだけど、骨つきの半身、「骨取り魚」の半身を一パックずつ買うことを思いついた。そうしたら良い出汁も出るし、子どもには骨なしの魚を与えられる。共有する仲間がいなくて寂しいけれど、めっちゃいいこと思いついたや〜ん!と思って喜んで帰った。

一生懸命鯖に取りかかっていたらあと何も準備できていなかったのでパリパリきゅうりと、南瓜をバターで焼いただけのもの。


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2022年8月30日(火)

鯖を食べ切ったのでまたメインのおかずを考えなあかん。食材の宅配のカタログに乗っていた「ねぎ塩だれ」を作って豚ロースにかける。これがめちゃくちゃ美味しかった。白ねぎ、塩、水とごま油を同量で火にかけるだけ。余っていた大葉も入れた。最初は「おやさいいや!」と言っていた子どもたちも食べてくれた。

いつかの残りの切り干し大根の煮物と、余っていた南瓜をコーン缶で煮たものと。


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8月31日(水)

使っていない糸こんにゃくとじゃがいもがあったのでそれを消費したくて肉じゃが。この日はこれ以外グダグダで、またもや切り干しだいこんの残りと、ちくわ。


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9月1日(木)

この日は仕事のスケジュール的に料理は絶対無理だと思っていたので先週のミートソースを冷凍保存していたもの。長女が夫に盛り付けた図。
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9月2日(金)

この日は宅配で餃子の皮、キャベツ、大葉が来る予定だったので餃子を作ろうと思っていたのだけど、キャベツが生育不良で欠品だった。致命的。でも昼休みにスーパーに行って、なんだかまた美味しそうな鯖があって購入していたのでそれを竜田揚げにした(例の「骨とり魚」笑)。週末台風が来そうだったので、外出しないだろうな、それなら家で作るだろうな、というのもあって買っておいたもの。買い物に行くとついついいろんなものを買いすぎてしまって夫は首をかしげるが、こういうとき「ヒット!」と思って嬉しくなる。こんな経験は、仕事だったら「危機を未然に防いだ経験、創意工夫した経験」として語れるエピソードになると思うんだけど、なぜか家事だったら誰にも認められないんだよな。承認欲求が強い私は夫にアピールしまくるんだけど、たいてい「まあ、そのときはそのときでなんとかなる」という答えが帰ってくる。なんじゃいな!

そしてもうひとつすんごいことを思いついた。火曜日に作ったねぎ塩だれと、木曜日の余りのスパゲッティとこの竜田揚げを組み合わせたら美味しいスパゲッティになった。鯖の竜田揚げを作るとき、母は酢、醤油、みりんを合わせたたれを加熱してそれに鯖をくぐらせるんだけど、このねぎ塩だれもとても合う。新発見で嬉しかった。

 

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9月3日(土)

案の定雨で自宅にこもった土曜日。昼は夫が鯛のにゅうめんを作る。夜は昨日から繰り越された餃子。
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こんな一週間でした!

一週間のごはん記録

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毎日ごはんどうしようと悩んでいるのに次から次へと記憶は消えていく。ので、なんの山場もないけれど先週のごはんの記録。

 

2022年8月21日(日)

土曜日に花火を見に行き日曜日に海に行きと外出しっぱなしで外食続きだったので、日曜の夜くらいは何か作ろう、と思ったけれどなにせ海帰りなので選択肢はごはんと納豆もしくはそうめんくらいしかない。ということでそうめん。金曜日に宅配で届いた野菜のセットが南瓜、ししとう、なすで、どれも揚げ浸しにしたら美味しそうだなあと思っていたので揚げた。ついでに大葉も。長女(4歳9か月)は揚げ物のお手伝いがやりたくてたまらないらしいので「自分で作ったものを食べてくれるなら」という下心もあって手伝ってもらったが、食べたのは南瓜と大葉ちょっとだけ。せっかくの無農薬野菜は大人のお腹へ。

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8月22日(月)

長女の保育園のクラスに新型コロナウイルスの陽性者が出て、長女は濃厚接触者ということで登園自粛になった。本人は思いがけないお休みにウキウキしている。私はやらないといけないことがあったのでつきっきりで付き合えないし‥と思っていたが、ちょうど次女(2歳2か月)が興味を持って取り組んでいたのり貼りを出してきたらやるというのでやらせてみたらしっぽり取り組んでくれた。午後はこんなときのためにと買っておいた紙粘土を出し、でなんとなく一日過ごせた。本人は「雛人形で遊びたいから出して」と言っていたが笑。


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昨日食べてくれなかったししとうとなすを食べさせたくてミートソースに入れようと思ったのに、長女と料理しているとどちらも入れるのを忘れてしまった。玉ねぎ、にんじん、しいたけ、ピーマンのミートソースのスパゲッティ。長女はにんじんを切ってくれた。これは長女も次女も食べてくれた。


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8月23日(水)

昨日登園自粛だったし、夜ごはんはミートソースを作ったし、今日は刺身を買って帰るだけ、と思って、そう思いついた瞬間もうごはん作り終了の気分でわくわくしていた。刺身の半分は出汁醤油で、もう半分はアボカドも入れてカルパッチョみたいなドレッシング作って味付けて、あとは長芋とオクラに出汁醤油かけたものと、残り物の切り干し大根とパリパリきゅうり(書き出してみると醤油味ばっかりやな)。

あっという間に準備が終わってイエーイと思っていたのに、こんな日に限って子どもが「ちゃぶ台で食べる」と言い出し、お人形も一緒に、とか言ってお椀を余分に持っていくので洗い物がめちゃくちゃ増えて結果タスクを増やされてしまった。

長女はあまり刺身が好きではないのであまり食べず。2歳になる前から刺身を食べさせた次女は青魚でもなんでも食べる。鰯の刺身も大好き。好みが違うのでこれもいつも悩みの種。
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8月24日(水)

朝早く目が覚めたのでネットサーフィンしようと思ったら次女が起きてきた。きなこもちを食べると言って聞かない。パンにきなこをかける?と聞いても断固拒否なので朝からだんごを作る。この次女はきなこのだんごが大好きなので我が家には白玉粉ときなこが常に常備されている・・。
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この日の夜ごはんはスペアリブの煮込み。食料品の宅配注文のカタログに載っていたレシピ。よくよく見てみたら「酢大さじ2/1」などという意味不明の誤表記があって、レシピ通りに計量して味見をしない私は混乱してめちゃくちゃな計量になったのでなんやら味が薄くなった。でも「全部食べないとぶどうは無いからね」と話すと長女が次女に食べさせ、私は長女に食べさせて完食した。

良いか悪いかわからないけれど、この方法を取るようになって少なくとも自分の心がだいぶ落ち着いた。「嫌いだったら食べなくていい。でも食後のデザートはありません」子どもの欲のために食べものを捨てるのが嫌だ。


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8月25日(木)

「あ〜ごはんが無いわぁ」とつぶやくと「じゃあお外で食べる?」と長女が言うので近所にカレーを食べに行く。さっさと食べないくせに外食するのが好きな長女。この店に先日行ったとき、隣で海老フライを食べている人がいた。「これ食べられるんですか?」とお店の人に聞きながら何やら雰囲気がざわざわしている。あとからお店の人に聞いたところ、そこは大分県姫島産の車海老をフライにしているんだけれど、この姫島産のエビのみそは加熱すると固まるのではなく溶け出すのだそう。その色がまた赤いので見た目がちょっとグロテスクだそうで。みそが好きな人は喜んで食べるけれど、お隣さんは気持ち悪かったらしい。「えーもったいない!わたし大好きです!次はそれいただきます」と話して帰ったのだけど、その会話を長女が覚えていた。「あのエビが食べたい」。

外食すると洗いもんも無いし楽だな。

 

8月26日(金)

前日外食したので今日は家で何かせな。でも昨日お金を使ったし、何か残り物で、と思って、ごはんと納豆と味噌汁と、あと油揚げと白ネギを甘辛く煮詰めたのとパリパリきゅうり。次女は箸が使いたくてたまらないらしくて、ただただぎゅっとにぎっているだけだけれどたまに器用に食べ物をつかむ。


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ここのところ、だしを取ったいりこをそのまま味噌汁の具にして出していたら子どもが嫌だというので別に甘辛く炒めようかと思ってよけておいたのに、なぜか長女がそれを鍋に戻して具としてよそっていた。自分のお椀には入れないのに私のにだけ大量のいりこ。これがまた大きないりこで、「ほらこのお魚お口あいてるよ」とか言いながらじろじろ見ているので、食べるときもなんだか小魚一尾一尾と目が合うようで変な気持ちになった。


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そもそも「保育園のいりこが美味しい」と言うからいりこを買ってきたのに、家で同じようにしてみてもなかなか食べてくれない。青い野菜が嫌いなのに、保育園のブロッコリーは美味しい、などとも言う。なんやねん!と思いながらいりこを食べた。

我々がそうやって質素な食事をとっていると、夫が仕事を終えてやってきた。「あ〜やっと人手が増える。子どもたちに食べさせるの手伝ってくれ〜」と思っていると、自分はたくわんをチャーハンにするとか行って台所に入っていった。これが一番美味しいんだな。なんか悔しい。あと30分早く上がってみんなのチャーハン作ってほしいわ。


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こんな感じの一週間でした。

 

 

次女二歳の誕生日 コーンクリームコロッケ、バナナブレッド、グラノーラ

2022年6月14日(火)

次女2歳の誕生日。長女の2歳は何をやったっけと思って写真を見てみたら、山芋にオクラと納豆を乗せたものと、ポテトサラダだった。山芋オクラ納豆を見て、こんなに質素だったっけと驚いた。二人目の次女はもういろいろ大人の味を知っている。本人が好きなコーンクリームコロッケを作って、お祝いのケーキはバナナケーキとグラノーラを作ることにした。

 

コーンクリームコロッケは以前作ったものだけれどちょっと配合を変えた。参考にさせていただいたのはこちらのレシピ。とうもろこし1.5本(330グラム、正味150グラム)玉ねぎ160グラム、薄力粉90グラム、牛乳400ml。ほんの少し柔らかめだったかな?ベタつかずに作業しやすくなるかたさを追求するための自分メモ。

とうもろこしとか、さつまいもとか、何も味付けしなくても食べてくれるものに味をつけるのがもったいない気がして、できるだけ何も入れたくない。そして、手間ひま掛かるものなのに手を加えなくても食べてくれる材料しか使わないのは悔しくて、隙あらばといろいろなものを混ぜ込むことを画策してしまう。だからコーンクリームコロッケにとうもろこしと玉ねぎしか入れないのはめちゃくちゃもったいない気がして、前回はブロッコリーの茎を入れたし今回はジャンボいんげんを入れた。

材料を炒めて…

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衣をつけるところまでやっておいて、子どもたちを保育園へ迎えに行く!

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帰ってきたら揚げるだけ、にしてあるのに、そこからが長い…。まず次女がやってきて「やるぅー!」この人、油の中にぽんぽんコロッケを放り込んでいくのでヒヤヒヤする。さすがに怖くて手が出ました。

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するとそれを見ていた長女4歳6か月が「わたしもおてつだいする!」と。油から上げるところをやってくれた。

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長女は経験としても、知識としても、油が跳ねると熱いことを知っている。コロッケを油に入れるときにもおたまやトングを使おうとする。けれども果敢な次女を見ると自分にできないはずはないと思うらしい。こういう心の動きが、年下のきょうだいがいる私にはよくわかって、がんばれーと思う。次に鮭を揚げるときに、鍋の中に入れるのをやりたいと申し出てくれた。

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しかしこの後油がはねて号泣の長女。怖いものなしの次女には油はちっとも跳ねないのにな。

盛り付けようと思ったら子どもが勝手に取っていくのでもうめちゃくちゃなことになった。
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長女は4つ、次女は3つ、自分で取った分は食べてくれた。

 

バナナブレッドは、バナナも甘いものも好きな次女が食べてくれると思って作ったけれど、あまりヒットはしなかった。そしてめちゃくちゃ大急ぎでハンドミキサーでガーッと混ぜて混ぜてだったので、ふわっとふくらんだけれどあまりしっとりしないケーキになってしまった。まあ、バナナもとうもろこしと同じでそのままでも子どもが食べてくれるものなので敢えて砂糖や小麦を加えて食べさせる価値が分からなくて、私は好きだけれどあまり作っていない。翌日から数日分のわたしのおやつに。

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そしてグラノーラ。少し前に次女に市販のグラノーラを食べさせると美味しいらしくてよく食べ、「ぐらのーら!」「ぐらのーらたべる!」「ぐらのーら、くーださい!」ときっちり正しく発音して要求してくるのでなんだか可愛くて作った。

材料を混ぜたところで写真を撮ったが、ドライフルーツはオーツ麦とナッツを焼いたあと最後に加えるものだとこの後知る。
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なんやかんやで、よく食べた。出来上がってから秒で食べ始めて撮れなかったので食事の前にぎりぎり撮れたごはんの写真がこれ。我が家の他のメンバーは秋冬生まれなので、この後しばらくお祝い事がないと思うとなんだか寂しいなぁ〜。みんな元気に大きくなりますように。

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黒豆ごはんと煮物

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2022年6月10日(金)

次女1歳11か月の「じぶんでやりたい」が爆発している。巾着に入ったコップを取り出そうと思うとやりたがるので、巾着の紐を私が緩めて、中からコップを取り出すところだけをやらせようとすると「じぶんでやりたかった…!」と大泣きする。紐を緩めるところからやらないと気が済まない。私が巾着の紐を再び締めるとすっとご機嫌になる。

先日の記事でも書いたよもぎだんご、子どもがよく食べるので朝ごはんのレパートリーに入りつつあるのだけど、この間たまたま早起きしたので私がひとりで作ったことがあった。起きてきた次女に「だんご、たべる?」と見せるともう激怒。「じぶんでつくりたかった…!」あらあらごめんね、お母さん先に起きたから作っちゃったよ、と言っても全く聞かない。「いや!」「いらない!」「いーらない!プンッ!」夫がなだめてひとつ口に入れてやると、まあ好きなものは好きなのでパクパク食べて怒りが収まったみたい。

それでか?長女4歳6か月までも「じぶんでやりたい」が爆発。ここ最近、保育園から帰ってくると長女も次女も「つくる」と言って台所にやってくる。以前は料理に関わらせたいと思って子どもたちができる工程だけあえて残しておいたりしたが、最近はできるだけ工程を終わらせておこうとさえ思ってしまう。

今日は保育園の帰り道に長女が「おうち帰ったらごはんつくる」と言うので「今日はもう作っちゃったのよ」と言うと怒り出した。そこで怒られても…と思い「じゃあお皿に入れるのやってくれる?」と聞くと「わかった、もりつけやってあげる」と言う。おお、盛り付け、という言葉をもう知っていたっけとびっくりする。こちらが思っているより子どもの成長は早いなあ。

ところが帰宅して炊飯器を開けて見せると、好きな白ごはんではなくて黒豆ごはんだったことに長女の機嫌が悪くなった。「嫌だ!」「あずき、だいっきらい」と言うので「じゃあお母さんがごはんをよそうからおかずを入れて」と「嫌だ!」とまた言い始めて、とにかく何を言っても嫌だ、嫌い、の繰り返し。仕方がないので私が盛り付けて、長女を放って次女とごはんを食べ始めると「たべちゃだめ!」とまた怒る。

やれやれ、と思って長女を抱っこして、「どうしたの?1番、黒豆ごはんが嫌いだった、2番、ごはんをよそいたかった、3番、おかずをよそいたかった、4番、そのどれでもない」と聞くと、「さんばん…」と言う。やからおかずをよそって、って言うたやん、と心の中で思って、「じゃあおかずいれて」と言うと、長女いわく私がよそったものを全部もとに戻して好きなようによそいたいのだと。なんか最近の次女の動きそっくりだな。。

そして長女が盛り付けたのが冒頭の写真。ごはんから綺麗に黒豆が取り除かれ、大好きなちくわ多めに煮物をいれている。「上手にいれたね」と話しながら、そういえば帰り道に「お子様ランチ」を作るって言ってたな、こっちが茶碗と小鉢を用意したのが嫌だったんだな、とわかった。やれやれ。でも長女は完食した。

長女のお子様ランチを見て、もうほとんど食べ終わりだった次女が私もと思ったらしく「やるー!」と言ってやってきたが、それは我慢してもらった。

よもぎだんご

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2022年5月23日(月)

さいころ、道ばたに生えているよもぎやつくしは他の草花とは違った特別な植物に見えた。料理もできないのに、これは食べられる草、と思うとなんだか嬉しかった。よもぎを教えてくれたのは近所のなおちゃんで、なおちゃんが教えてくれるまで私の中でよもぎは雑草だった。それで私もついつい娘たちに「これは特別な草だよ」とか「この花はね」とか思い込ませようとしてしまう。娘たちは私の話なんか聞き流して、別のそういうストーリーを記憶にためこんでいくんだろうな。それでよいよい。

子どもが生まれるまですっかり忘れていたけれど、出産してから、そんな小さいころの道ばたの記憶が蘇るようになった。でもそのへんに生えているよもぎを食べるのは勇気がいることで…。でもあんまりスーパーに売っていないよな?

週末、車でちょっと行ったところのシュタイナー学園のオープンデーに行った。そうしたらそこで栽培しているよもぎの販売があった。わくわくしながら買ったのだけど、その日帰宅したのは遅かったので、翌日月曜の朝からよもぎだんごを作った。

だんご、クッキー、粉をこねこねするものが大好きだけど、長女(4歳6か月)は気持ち悪がってなかなか一緒にやってくれなかった。へぇー、この子ドロドロ大丈夫やん、って思えたのはさつまいものクッキーを作ったときで、このとき3歳6か月。今日は次女1歳11か月が作るといってやってきた。

白玉粉に水を加えたボウルを渡すとわーいと手をつっこむ。次の瞬間、「べちゃべちゃ…」と。手を拭きたいらしい。やっぱり気持ち悪いかーと思って私がこねて、よもぎを入れると「おやさい、いやー!」と激怒。何かと強情なのは第二子あるあるかイヤイヤ期か。嫌と言ったら聞かない。だんごへの興味を完全に失ったので私が丸めて湯がこうとすると「きーたん、やるぅー!」と言ってまた近づいてきた。「入れてごらん」と言うと、ポンポン白玉を鍋に入れていく。そうするとそこからだんごを丸める作業もやりだした。「ちっちゃいの〜」「○○なっちゃった〜」とか言いながら機嫌よく丸めている。


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湯がいた白玉を冷水に取るときも「やるぅ!」「じぶんで!」と。とにかく全ての工程を最初から最後までやりたい次女。先日レストランの給水器でコップに水を注ぎ、私がそれを持ってさっさと席に戻ろうとしたら、途中までは着いてきたものの、「じぶんで!」と言って給水器の真下まで引き返してそこから動かない。私が次女のいる場所まで戻ってコップを渡すと、ニコニコしながら席に戻っていった。


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そういうわけで、次女と料理をするとなんやかんやで全工程に携わってくるのでいちいち写真が撮れてしまう(笑)鍋に白玉を落とすのなんかは長女は今でも「こわい。いっしょにやろ」と言うので、果敢な次女にびっくり。姉妹でもこんなに個性が違うんだなー。

よもぎの葉を入れるときに激怒した次女だが、きなこをまぶすと普通に食べていた。「つめたいつめたいのフォークとって」と言うので何のことかと思ったら、柄がプラスチックのでなくステンレスのフォークのことだった。食べる道具にもいろいろこだわりがあって、先日同じようにきなこだんごを作ったときは「おはしとって」と言い、箸を渡すとぎゅっと握ってだんごを突き刺し、「これでおいしい」と満足げに食べていた。


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鞍掛豆のひたし豆など 自己肯定感下がり気味の日々

2022年4月24日(日)

次女の育休を終えて職場に戻り一週間。在宅勤務とはいえ、常に心に余裕がない。娘に持たせた保育園グッズに不備があったら直したり、洗剤とかストックが無くなったと思ったら買いに行ったり、そして買い物、ごはんの準備。夫は炭水化物と肉を控えたいらしいが、子どもは炭水化物ばかり食べる。とりあえず先週はいろんなパターンのおじやを作ったが、ああ、夫の分はどうしよう、、と思って別に煮魚を作ったり刺身を買ったり。9時の始業前と昼休みにどれだけ家事ができるか勝負!みたいになっている。

そんな感じで一週間が過ぎた日曜日、夫が仕事しないといけないとのことで、いろいろ作戦を考えてくれた。正直、家族のことをひとりで考えてやるのはめちゃくちゃ心細い。子どもを見てもらっておいて私がひとりで夕飯の買い物に行くよりも、夫婦ふたりで子どもふたりを連れて、てんやわんやになりながらもみんなで買い物するほうが好き。ひとりでやらないといけなくなった瞬間、家庭が仕事場みたいになって頭が「タスクをこなす」モードになってしまう。

結局、夫が子どもふたりを連れ出す間に私が買い物に行ってごはんを作り、そのあと交代して私が子どもを見るので夫が仕事をするということになった。今日は餃子、明日はコロッケ、あと常備菜として野菜の重ね煮と鞍掛豆をひたし豆にすることにした。大急ぎで買い物に行く。行くついでに、あれがなかったので薬局へ行かなきゃ、これが壊れていたので100均で買おう、と寄り道する。タスクを少しずつこなして、家族の一日をより良いものにできた、と思うが、次の瞬間「でも私はこれで一銭も稼いでいないんだよな」と落ち込む。

餃子を包みかけたところで交代の時間になって、あとは子どもを見ながらちまちま作っていたのでその日の午後はそれで終わった。ほんの一瞬でも何も考えずに料理できる時間があるとほっとする。子どもは親が期待するようには食べてくれないし、そんなことで落ち込んでいた時期はもうとっくの昔に通り越した。ただ私は何かを作りたい。子育て中の親に対して「頑張らなくていい」という人はたいてい料理を簡単にせよと言うんだけど、好きなものくらい作らせてくれ、と思う。

はあ、数品だけどできた、とほんの少し自己肯定感が上がったが、また次の瞬間「でも私はこれで一銭も稼いでいないんだよな」と落ち込む。いやいや、私だって週5日働いているじゃないか、と思うけれど、「でも私は時短だし、夫より稼ぎはずっと少ないし」と落ち込む。家族のためにいろいろやっているつもりだけれど、やってもやっても「稼いでいる人が偉い」という思考から抜けられない自分に嫌気がさす。

二日分作ったと言っても日曜日と月曜日の分。火曜日から、まだ平日が4日もある。明日はどうしよう。料理が好きだと思う瞬間と、料理に苦しめられる瞬間とが交互にやってくるー。引越し前にいたご近所さんのように、突然おかず作って持ってきてくれる人、いないかなあ。


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