旅する小鉢

我が家のご飯の記録と、ご飯を通して考えたこと。

梅干し(もみしそを入れたところ)

長女5歳7か月年長児。子どもにも交友関係ができてきて、保育園のお友達家族と遊ぶこともある。家族みんなで公園に行ったりするのはいいんだけど、面倒くさいのは「今日◯◯ちゃんちにいきたい」というとき。なぜかというと、

1.ほぼ100%付き添いが私になる(夫と子どもでお家にお邪魔する関係性のお友達がまだいない)

2.だいたい子どもがその日の朝に言ってくるのだが、相手のお家に声をかけるのは私。「今日お宅にお邪魔していいですか」と言いづらい 

3.だから我が家に呼んだら?と提案するのだけど、それは嫌らしい

 

今日は雨で蒸し暑くて外へも行けず、また朝から「今日◯◯ちゃんちにいきたい」と言い出した。私も気圧のせいか頭が重くて、正直言って自宅で好きなことしていたい。なんとか交渉して辿り着いたのが「温泉ごっこ」だった。

 

我が家が温泉になる。お風呂に入れてご飯が食べられる施設。それのホストをやりたいらしく、「お風呂とご飯の準備をしよう」と。長女と私が温泉施設の人で、次女と夫がお客さん。「じゃあまずごはんのメニューを書こう」と。あ〜面倒くさい、と思いながら「メニュー しろごはん うめぼし パリパリきゅうり のり」と紙に書き、どんな質素な食事処やねん、と心の中でツッコんでいたが、長女は「いいねいいね」と覗き込んでくる。そんな長女は始めから「おこさまらんち」などと書いている。

真ん中より下は施設の間取り図で、「にもつ」「れいぞうこ(くつろぐための個室があってそこに冷蔵庫があるらしい)」あとなぜかランドセル置きがあるのだそう。

海苔の香りのする「のりおんせん」だそう。「おんせん」の後に間違った文字を書いてしまい凹んでいたので私がひまわりに描きかえると予想以上に喜んでいた。通販の明細の部分は表として使い、何かしらの計算をするのだそう。


 

今日は私、梅干し用の赤紫蘇が届いたからもみしそを作りたかった。慌ただしい平日にはどうしてもできない作業。そこで、「ねえ、温泉でワークショップがあって、梅干し作り体験できるのはどう?」と長女に聞いてみた。そうしたら「わーくしょっぷ、って何?」と言うので、「ほら、なんか特別なコーナーがあって、行ってみたら体験ができるようにしてあったりね」と言うと、「イベントってこと?」と言うので、そうそう、梅のイベントだよ、と答えるとOKとのことでそれもメニューに書き込んでいた。

この網目みたいなものは地図だそう。「うめずくり」のほか、泊まる場所やコンサートイベントの場所もある。そしてなぜか「ほいくえん」と「よおちえん」がある。

もみしそを作るのって、紫蘇の葉を軸から取るところが私は面倒なのだけど、長女はハイハイと言ってどんどん取ってくれた。これがめちゃくちゃ助かった。洗ってざるにあげて半日乾かす。f:id:tabikobachi:20230702015557j:image

次は食事処ごっこで、ごはんを作ると。ちょうど夫が次女を連れて買い物に行ってくれるというので何を作るかと聞くと「つなものサラダ」と言う。なんじゃそれ?と思って聞いてみると、ツナ、にんじん、だいこん、ごま、塩で作ったサラダなのだそう。きっと保育園で出ているんだろう。ツナもごまも嫌いなのに食べるのかなと思って聞くと「食べるのはお客さんだから」と。いやいやそれは困るよと思って自分も食べることを約束させて、夫と次女にだいこんをリクエストして買い物に行ってもらう。

 

返ってきた夫と次女に風呂を沸かし、「オレンジとレモンとどっちの香りがいいですかぁ?」とか聞いてオレンジオイルを入れたりしていた。

食事処のご飯=昼ごはんは「つなものサラダ」、だいこんの味噌汁、残り物で作ったオムライスなど。ゴロゴロしたいのに意外とちゃんとごはんを作る結果になってしまった。「(オムライス)卵を包みますか?それとも卵をほろほろに炒めてごはんに混ぜますかぁ?」等と店員さんをやってくれたが、うまくお客さんのリクエストを吸い上げられず、ちょいちょいコミュニケーションに時間がかかるのがやれやれ、と思いつつもなんとか付き合った。


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昼ごはんが終わるとアイスクリームを見つけてきた。食べていいかと聞くので「お客さんは?まずお客さんに聞いてあげたら?」と促すと急いで聞きに行ってお客さんの分を盛り付けようとする。でもカチコチのアイスクリームをパイントの容器から掬うことができない。するとお客さんのところに飛んでいって、「あの〜、ひとり分だけ盛り付けますんで、あとはふたりでわけっこしていただけますかぁ?」と横着する。横着しながらも、ずーっとごっこ遊びをやっているのがなんだか可笑しくて面白い。

そのあと私のテンションに限界が来て私は昼寝し、夫は映画を付けたが自分も昼寝したので子どもたちは3時間近くも映画を見ていた。

夜は俺が作らなあかんと夫が察知したようで、なんやら作ってくれた。ししとうの炒めもの、卵・トマト・小松菜の炒めもの、うなぎの肝串、子どもには鶏軟骨をカリカリに焼いたのといかの刺身。いつもえらい時間をかけて作るし、人が作った料理はそれだけでごちそうだなぁ、と思ったがふと気づいた。

私が料理するときは常に子どもが周りにまとわりついていて、あれを手伝いたいこれを手伝いたい、包丁もまな板もおたまもボウルも全部2つずつ出して作業台狭い中めっちゃくちゃのぐっちゃぐちゃになって作らなあかん。夫はいつもひとりで作れる(その間私が子どもの相手をしているから)。気づくとすべてがそんなふうに思えてしまう。皿洗いも洗濯も、私がやっているときには子どもが周りにいてずっと口と耳だけは子ども対応せなあかん。夫は夜中に残りの家事をやってくれているとはいえ、しーんとした中でひとりっきりでできるやん。あーうらやましいわぁ、と思ってしまって、自分めちゃくちゃ疲れてこんな歪んだこと考えているんやー、と思って、なんか情けない気持ちになった。f:id:tabikobachi:20230702015653j:image
ちなみに乾燥させたあとの紫蘇をもむ時、長女は映画に夢中になっていてやってこなかったので次女と一緒にもみしそを作った。それを知った長女が後からギャンギャン泣いて「やりたかった‥」と。やれやれ‥。


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なんか色が薄い気がしてそわそわ。色づいてくれるのか。



 

 

節分とひなまつり 牡蠣牡蠣牡蠣

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2023年2月3日(金)

ブログを開いたら書きかけの日記があったので公開してしまいたく書いている。
今年の節分は金曜日だったので、ゆっくり準備したいし週末にしてもいいかなと思ったけど、「お正月を1月2日にやる人はいないよな」と思い直して巻きずしを作る。でもちょっとショートカット。ちょっと前にちらし寿司の素を作ってあったのでそれを具にして巻いただけ。あと鰯の生姜煮を作って、これは次女(2歳7か月)だけ食べたのだったか?覚えていない。

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子どもも5歳2歳なので、豆まきは勝手にやってくれる。長女が0歳のとき、私だけが張り切って豆まきしているところへお隣の中学生の女の子が帰宅して若干恥ずかしかったのが懐かしい。

次、3月3日(金)ひなまつり。

今度はちゃんとちらし寿司を作りたくて朝早く起きたら長女が起きてきて一緒に下ごしらえ。ちらし寿司って作りたてじゃないと美味しくない。かといって仕事が終わってからだと遅くなってしまう。なので朝と昼休み時間を駆使して具材を切るところだけやって、夜に急いで具を炊いてすし飯に混ぜた。
娘たちには不評で、ひなあられを食べるために食べていたけれど、まあそれでもいいやと。長女が生まれたときは数日前から蛤の値段調査にスーパーに通っていた(足元すくわれるくらい値段が上がるから)が、貝をあまり食べてくれないのであほらしくなって買わなかった。

 

代わりに義理の母が送ってくれた牡蠣があったので春巻きにした。牡蠣をどうやって食べたいかという話をしていたら夫が「蔦屋書店で牡蠣の春巻きというのを見た」と。それで?作るんは私かい?しゃーないから作ったらこれが美味しい美味しい。めちゃくちゃ美味しいなというと「発見したのは俺」と。口を塞いで縫い留めたい。

 


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次女(2歳8か月)の蒸し牡蠣の食べっぷり。酒飲み決定やん。
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クランブル的ななにか 〜タルト台とアイスクリーム〜


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2023年2月27日(月)

いやいや、ほんまにこの人は。

夫の誕生日にタルトを作った。オートミール米粉のクラストに、アーモンドクリーム。焼き立てはサックサクのクラストとフィナンシェみたいにしっとりしたアーモンドクリームのコントラストが最高だったのだけど、誕生日にホール一台なんて食べきれなくて。でも食べながら、これクラストとクリームがなじんできたらしっとりホロホロクッキーみたいになってそれも美味しいだろうな〜と思ったので、「明日はこのタルト台を砕いてバニラアイスクリームにふりかけて食べたらいいんじゃない!?」と思いついた。それでワクワクしながら夫に言った。「残りのタルト、砕いていい?ホロホロにしてアイスクリームと一緒に食べるのはどう?」と。

そうしたら夫、「いやー、明日このままもらうよ」と。ほうほう、そうかい、そのまま食べたいなら置いて置いてあげよう、あなたのために作ったタルトだからね‥と思ってそのままにしておいた。

その後。夫はタルトを食べずに10日間冷蔵庫に放置しました。10日後、私はタルト台を砕き、アイスクリームに振りかけて全部食べました。いやー、何なんやろ。「残ったタルトも食べてね♡」と私が言ったわけじゃない。自分が食べるって言ったのに。なんじゃいな(怒)

で、このタルト台を砕いたホロホロがめちゃくちゃ美味しかったので、今度は最初からアイスクリームにトッピングするためのホロホロを作ろうと思って同じような材料でオートミール米粉のクッキーを作ってみた。が、どうも違う。焼きすぎてしまったのか水分が飛んでしまって、カリカリザクザクの「ザ・オートミールクッキー」という感じ。でも私の食べたいのはカリカリザクザクじゃなくて、やっぱりサクサクとしっとりがなじんだくらいのホロホロクランブルだなあ、と思って、結局タルト台を作ることにした。タルトにはしない、砕いて食べる前提のタルト台。


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どんなケーキも、最後に切り分けるところが一番緊張する。うまく出来ても、タルトを切り分けるときにクラストがボロボロって崩れるとめちゃくちゃテンションが下がる。なので、この「砕いて食べる前提のタルト」というのがとてもお気楽で楽しく作った。

ホーローバットで作って、少しずつ砕きながらバニラアイスクリームと一緒に食べる。ホロホロクランブルのほうでも夫の胃には入りたくなかったみたいで、ひとかけら残らず私の胃に収まった。

 

夫の誕生日 いちごのタルト

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2023年2月5日(日)

いつも夫の誕生日はフルーツタルトのリクエストが来る。このお方、自分ではお菓子を作らんくせに、原価が高くて作るのも面倒くさいものをよーく知ってはる。

数年前に白崎裕子さんのレシピを知ってから、小麦粉や乳製品を使わないタルト生地を作るようになって、これが手軽なのでとても気に入っている。フェイスブックを開いたらちょうど5年前の自分の投稿が出てきて、こんなことを書いていた。

先日美容院で雑誌をめくっていたら、白崎裕子さんのおやつのレシピ本が紹介されていた。この人の本をいくつかもっているけれど、簡単でおいしくて、それでいて日持ちがしたり楽に作れる合理的な理由があって、そこが大好き。作りたくてうずうずして、帰りに本屋で買ってきて早速いちごのタルトを作ってみた。
生地にもクリームにも小麦粉、卵、バターを使わないのに、すごく美味しい。ちょうどこの日、久しぶりにお菓子を作りたくてヘーゼルナッツのブラウニーの材料を買いにいくつもりだった。それも大好きなレシピで、こちらはフランス菓子なのでバターも卵もたっぷり使うお菓子なのだけど、そっちよりもタルトのほうが美味しいと感じた。
 お菓子って混ぜるのが命で、混ぜ方ひとつで全然だめになってしまう。メレンゲの泡をつぶさないように、小麦粉にできるだけグルテンを作らないように、卵を泡立てないように混ぜるのが難しい。あと途中で手を止められない。カスタードは小麦粉に火が通った瞬間に火を止めないといけないし、何度まで加熱しする、とか、バターが溶け出さないうちに手早くまとめる、とか、作業するまとまった時間が必要。ブラウニーはまだ簡単なほうだけど、それでも大事な時に娘が泣き出して何度か慌てた。
でも白崎さんのレシピはぐるぐる混ぜるだけのものが多くてとても簡単だった。これは結構衝撃的な感覚だった。フランス菓子のレッスンでは、先生の技術を身に付けたくてたまらない、って思いながら忘れないように忘れないように復習していて、そんなふうに気を張っていることも気持ちが良かった。誰でも簡単に作れるレシピがあったら自分が頑張って身に付けた技術が無意味になってしまうような気すら持ってしまっていた。でも突然泣き出す娘。わたしを呼んでいるのに鍋から目を離せない自分が情けなくて、今まで好きだったお菓子作りの感覚がひっくり返された。。。
あと、生クリームや卵は新鮮なものが必要だし、使いかけたら残りを急いで使い切らなければいけないけれど、白崎さんのレシピの本は普段家にある材料でできるので、育児をしている今のわたしにはちょうどいいのかもしれない。

今も5年前と同じように感じていて、同じものを作っている。ぜんぜん自分が進歩していないような気もするし、しっくり来たものはとことん好きになるんだなーという妙な納得もある。

でも5年経って、このときと違うな、と思うのは、今は「子どもがいるから集中できなくて本格的なタルト生地が作れない‥」と嘆く気持ちが薄れたことかな。作りたければどちらでも作る。自分に選択の余地があって、余裕がある感じ。

今年は白崎さんのレシピで作って、はじめて生地にシナモンパウダーを入れてみた。美味しい美味しい。

今年の夫の誕生日は日曜日で、前日の土曜日、子どもたちは家でごっこ遊びをしたがっていたのに、なぜか夫が「いちご狩りにいこうか」と。私も子どもたちも飛びついて喜んだが、この人すごい計算してない?…ってことに気づいたのは翌日になってからだった。

 

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↓タルト生地。オートミール米粉、豆腐など。

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生地は寝かせたり伸ばしたりする必要がなくて、ポロポロのままタルト型にざざーっと流して指でぎゅっぎゅっと押さえるだけ。

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長女(5歳)と次女(2歳)がいちごをのせてくれた。

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長女5歳の誕生日 そぼろかまぼこご飯とレモンタルト(コロナ禍)

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2022年11月17日(木)

長女5歳の誕生日。二日前に長女本人に新型コロナウイルス陽性結果が出てしまい、いろいろな予定をキャンセルして突然何も予定が無くなってしまった。もともと義理の母が遊びに来てくれて、誕生日のごはんとケーキを作ってくれるという予定だったのでケーキの用意もない。

宅配ケーキ?それなら早めに宅配してくれる店を探さないと。でもそもそも生クリームもスポンジも好きでない長女なので喜ぶかな(長女が義理の母にリクエストしていた誕生日ケーキはガレット・デ・ロワ。ちなみに最初「おもちゃが入ったケーキ」と呼んでいた)。近所のケーキ屋のウェブサイトを見せても「うーんうーん」とあまり興味がなさそうで、唯一これがいいかもと言ったのはいちごのタルトだった。けれどたぶんこれは季節商品だろうなあ。11月は売っていないだろう。タルトなら家で作れるし作る?と思って本人に聞くと「つくる」と言うのでレモンのタルトを作った。

陽性だけれど幸いなことにごく軽症で、むしろ24時間×7日間子どもがくっついてくることで毎日うぎゃー!!という状態だったのでもうめっちゃくちゃな感じで作った。けれども子どもは割と楽しんでいた。

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レモンのタルトなのでレシピによると特に飾り付けはせずおしまいなのだけど、せっかくの誕生日だし、家にあった果物を乗せることにした。最初の写真がそれで、長女が全部乗せてくれた。

タルトを切って食べるころ、私に味覚・嗅覚障害が現れていて味がしなかった。どう?と聞いたら夫が「こんなに酸味があるんだあ、って思うけど俺は好きな味。でも、店のケーキしか食べたことのない人にとってこれは『知らなかった味』だと思う」というめちゃくちゃ微妙なコメントが返ってきた。「なんじゃそれ。腹立つわ〜」と言いながら笑けてきた。そうしたら「いやあ、これは食べてもらいたい味。冷凍しておいて」「新しい味だから売れるかもしれない!」と私の味覚がやられているのをいいことに次々言ってくるので可笑しくなってしまった。次の日、夫の味覚もやられた。

レモンタルトを作って思い出したけれど、最後にレモンタルト作ったのは夫に婚約指輪をもらった日だった。お菓子が好きだからお菓子とメッセージを届けたくて、レモンタルトの上にチョコペンでメッセージを書くことを思いついた。「酸っぱいけど『知らなかった味』」めちゃくちゃ言いよって、夫はこの日のことを忘れているんやろうな(怒)

誕生日ディナーは何がいい?と長女に聞くと「まっしろなごはんに、なにかもりつけ?」というので、それはただの丼やん、と夫とともにツッコんだ。なにを乗せるの、と聞くと「かまぼこ」と(笑)「それだけ?唐揚げとか、とんかつとか、おいもの天ぷらとかは?」と聞いても特に興味なさそうで、最終的に豚ひき肉をふ〜塩カリカリに炒めたものを夫が提案したところそれでOKとのことだったので、こんな誕生日ディナーとなった。

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大人用のごはんには大葉を添えてちょっとだけ見た目アップ。

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食べることが好きだし、コロナに限らずこれまでのいろいろなおうち時間の多くを食育と称して私の料理に付き合わせてきたので、味覚嗅覚がやられるのは地味にストレス。

そういえば誕生日のプレゼント、数か月前からあれがいいこれがいいと気まぐれな長女だったが、最終的にはシルバニアファミリーとチョコレート、と答えた。チョコレート、可愛いなあと思って母(=ばあば)に頼んでおいた。口いっぱいに頬張って、「今までたべた中でいちばんおいしいおかし」と言っていた。

茄子と豚バラの重ね蒸し 梅ぽん酢

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2022年11月7日(月)

週末、近所の大学で開催されたファーマーズマーケットで、子どもがおつかいを体験できるというイベントがあった。保育を学ぶ学生が付き添ってくれて、こどもが実際に買い物をすることができる。

予約した時間より前に着いたので子どもと一緒にお店を見て歩いたら、お目当てにしていたフルーツサンドがすでに完売。じゃあ何を買おうかとぶらぶらしていると「これ」と娘が選んだのが梅ぽん酢。渋いな‥と思ったが子どもが選んだものなので「じゃああとでそれを買いに行ってね」と話した。

なかなかうまく出来ているイベントで、講義棟の2階で受付をし、学生に子どもを託して送り出すのだけど、マーケットが講義棟の外の通路で開催されているので親は2階の窓から子どもの様子を見ることができる。バレバレののぞき穴だけど、子どもが見上げてこない限り見つかることは無いし、親たちは皆見下ろしながら子どもの写真を撮ったりして眺めていた。


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子ども用に特に区切られたブースがあるわけではないのも面白かった。一般のお客さんが買い物をしている中をうろうろしながら買い物をするのでなかなか臨場感がある。まあ、なので、「1つ 200えん」みたいに分かりやすい値段表記があるわけでもなく、取り扱っているものも子どもに取って持ち帰りやすい大きさ、重さのものとは限らない(柿が5,6個入ったパックとか)のでそういうところはもう少し工夫してもらえたらもっと買い物しやすかったかもしれないが、初めてのおつかい体験としてはとても楽しかった。

それで今日。茄子が余っていたので茄子と豚バラの重ね蒸しを作った。この料理は前に作ったときに子どもが食べてくれなかったので大人用に…と思っていのだけど、ふと、買った梅ぽん酢をかけたら子どもも食べてくれるんじゃないかと思って聞いてみた。そうしたら4歳11か月も2歳4か月も「はーい」と綺麗に手を挙げるので器に入れてみると、食べる食べる。茄子は嫌いなようだったが下に敷いた玉ねぎと豚バラは食べてくれた。わーい。青い野菜が入っているわけでもなく、普段から食べてくれる玉ねぎとほぼ脂の豚バラだったけど、「これは子どもが食べてくれない料理」と思っていたものを食べてくれると嬉しい。

今日の献立はこの他に大根とやりいかを炊いたのと、さつまいもごはん。ちょっと用事があったので子どもを迎えに行く前に料理できず、帰宅してから作った。子どもが喧嘩して全然料理できない、あるいは「おてつだいするー!」と言って全然料理できない、いずれにしても夕飯に永遠にたどり着けない‥となる日が多々なのだけど、今日はよい具合にバレエごっこをしてくれて助かった。それどころか、「おはしおいてあげるね」と次女がみんなの箸を並べてくれた。あとは保育園からの帰り道に唐辛子が落ちていて次女が触りたがっていたが「汚そうだからやめたら?」と言ったので、鷹の爪を渡したらキッチンバサミでパチパチ切って満足そうにしていた。なんだかいろいろなことがうまく消化された。


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蒸すときに塩の代わりにまるはらさんの鮎魚醤を入れた。うまく使いこなせるか分からなくて過去に一旦購入を見送ったものだけど、塩の代わりと思っていろいろ試している。癖がないのに風味がついてとても美味しい。オリーブオイルと相性が良いらしくて、イタリアンの隠し味としてレストランから注文が殺到しているらしい。

梅ぽん酢はこれ。金曜日は餃子の予定なので、かけるのが楽しみ。


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一週間のごはん記録 台風の週末


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料理や食べ物について書きたいと思うとき、その料理そのものというよりも、過去の印象深い思い出やエピソードを思い出して過去の記憶と現在を行ったり来たりしているうちに楽しくなって、それを書きたいと思うことが多い。子どもが生まれる前は過去の記憶イコール母の料理で、自然と季節のごとの料理に紐づく感じだった。夏にそうめんが続いて文句を言った記憶とか、冬にぜんざいを作ってほしいとお願いした記憶とか。

でも子どもと一緒になってからの毎日は本当に目まぐるしくて、毎日無数のエピソードが生まれる。最初こそ「生まれて初めてお粥の上澄みを口に含めた」みたいなゆっくりとした感動的な瞬間から始まるけれど、気づいたら納豆を触った手をソファになすりつけているとか、作ったのに全然食べなくて果物だけ食べさせて終了とか、みんなで作ろうね〜と言いながら共同作業していると全部ひっくり返して食べるものがなくなるとか、そういうめちゃくちゃな日々の連続だ。今お粥のことを書きながら、十倍粥と五分粥が同じものだとかそういう知識なんてすっかり忘れてしまっていることに気づいた。

毎日何か起こる。事件が起こる。なので毎日めちゃくちゃ楽しいし、めちゃくちゃ疲れる。でもこんな毎日、ぜーんぶ忘れるんだろうな、と思うととても淋しい。少しでも記録に残したいが、時間がない。

前置きが長くなってしまったけれど、ここ数回「一週間のごはん記録」を書いているのはとてもじゃないけれど毎食ごとに日記なんて買いていられないからで、一週間自炊しました自慢とかでは全くない。ダラダラ写真を並べて美しくないと思っているし、皿をアップで撮っているのはとっちらかっている部屋を写したくないからだし、とにかく毎日がめちゃくちゃだ!でも一週間まとめて書いてみると、月曜日の会話が火曜日のおかずのヒントになっていたり、水曜日に疲れたから木曜日は外食になったりと、その週の出来事を思い出しやすくて面白いな、と気づいた。

ということで。

 

2022年9月18(日)

長女(4歳10か月、年中)の保育園の運動会が開催された。台風14号が接近していて、九州で初めて台風特別警報が出たらしかった。運動会は近所の小学校の体育館で午前中で終わる予定だったので、台風が来る前に決行したんだろう。11:00すぎに終わってお腹がぺこぺこだったがちょうど雲行きが怪しくなったので、夫は子ども2人を連れて先に帰宅、私はひとりスーパーでピザの材料を買って帰ることになった。生地を作るのなんて待てない、と夫が言うのでピザクラストとチーズを買って、あとは冷凍保存しておいたいつかのミートソース、賞味期限ぎりぎりのウィンナーと花が咲きかけているブロッコリーなど。

 

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私が一枚焼くと、今度は夫が台所に入っていって、先週呼子の朝市で買ったしらすと大葉でもう一枚。これがオトナ味で美味しいんだな。いつもそうだけれど、私のちょっと後に一枚上手なところを見せてくる夫。


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その日の夜は残りものの納豆と卵かけごはん。小皿にのっているのは烏賊の塩辛。次女2歳3か月も食べてもうた。えーいもうどうにでもなれ〜。

台風が来ているんだから家に籠もって残りもんで食いつなごう!明日は餃子の材料を買ってあるからもう買い物に行かなくてもいいし!と私が家族に一致団結を訴えると、「明日餃子?ビール買ってくるわ」と夫はビールを買いに外出。ツッコミどころしかない(笑)


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2022年9月19日(月祝)

午前中は台風の目の中にいたようで恐ろしいほど静かだったが、昼前にびゅーんと風が吹いた。予定どおり餃子。海老を買ってあったので海老も入れた。


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中身からっぽやん‥いろいろとやってくれる次女。
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長女は餃子に水を回し入れるところがやりたかったらしく夫と焼いてくれた。
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2022年9月20日(火)

先週何かしらんの理由で夫に腹を立てて、来週の平日はごはんを作れいと命じた。といってもこの日は月曜が敬老の日で金曜が秋分の日なので平日はたった3日。恩赦だ。

ところが。Day 1からそのことを忘れている。仕方なく、先日同様呼子の朝市で買ってあった鯖のみりん干しと今にも干からびそうな茄子、オクラを味噌汁にする。写真左下は梅干しを作ったときの赤しそをゆかりにしたもの。
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2022年9月21日(水)

昨日文句を言ったからか、夫が夜ごはんを作った。豚ばら肉の生姜焼き。豚ばら大好きだけど、なんていうか、親としていつも脂質の少ない肉をと思うのでついついロースとかもも肉を買う。あと夫も中性脂肪が気になる年齢だし。そうすると肉の硬さもあるのか、子どもは食べたり食べなかったり。だけど柔らかくて脂の多い豚ばらは子どもにも美味しいんだろう、この日の生姜焼きは一瞬で無くなった。

作ってくれて嬉しい気持ち、美味しいという純粋な食への満足感の合間に、私が守ろうとしている「家族の健康のための選択」がすんなり上手くいかない現実を目の当たりにしてなんやら歯がゆい気持ちになった。まあ‥とはいえ食事を厳しく制限するほどの病気とかアレルギーがあるわけではないので、「脂っぽいもんばっかりやん!」などとあーだこーだ言いながらも皆で一緒に食事ができる毎日は幸せなのだろうな。ばーちゃんになって、自分の不摂生のせいで身体を壊して、「お母さんはレストランへは行けないからあなたたちだけで行ってください」とかにはなりたくないので健康でいたいとは思う。

生姜焼きが一瞬で無くなったので写真は無い。

2022年9月22日(木)

私の指示を守ってくれてこの日も夫が準備した(焼いたのは私やけどな!)。鮭と玉ねぎに塩・オリーブオイル・レモンで下味をつけておいてくれて、食べる前にフライパンで焼く。


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写真を見たら切り干し大根を煮てあったけれど、いつのだっけ?長女は切り干し大根の煮物が大好きで、副菜じゃなくてもう主菜みたいに盛り付ける。好きな野菜はと聞くと「切り干し大根」と答える。切り干し大根の煮物のどこが好きなの?甘い味、辛い味?と聞くと、醤油の味がするところが好きなのだそう。

鮭はスパイスがちょっとかかっていたけれど子どももまあ食べた。
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2022年9月23日(金)

「下味をつけた魚を焼く」という夫の技を真似っこしようと、使い切りたかったローズマリーをオリーブオイル・塩と一緒に豚肉に漬けて焼く、というのをやってみた。子ども食べず。母の心は折れたが豚は母のお腹に収まって母は美味しく食事した。


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こんな一週間でした!