旅する小鉢

我が家のご飯の記録と、ご飯を通して考えたこと。

梅干し(もみしそを入れたところ)

長女5歳7か月年長児。子どもにも交友関係ができてきて、保育園のお友達家族と遊ぶこともある。家族みんなで公園に行ったりするのはいいんだけど、面倒くさいのは「今日◯◯ちゃんちにいきたい」というとき。なぜかというと、

1.ほぼ100%付き添いが私になる(夫と子どもでお家にお邪魔する関係性のお友達がまだいない)

2.だいたい子どもがその日の朝に言ってくるのだが、相手のお家に声をかけるのは私。「今日お宅にお邪魔していいですか」と言いづらい 

3.だから我が家に呼んだら?と提案するのだけど、それは嫌らしい

 

今日は雨で蒸し暑くて外へも行けず、また朝から「今日◯◯ちゃんちにいきたい」と言い出した。私も気圧のせいか頭が重くて、正直言って自宅で好きなことしていたい。なんとか交渉して辿り着いたのが「温泉ごっこ」だった。

 

我が家が温泉になる。お風呂に入れてご飯が食べられる施設。それのホストをやりたいらしく、「お風呂とご飯の準備をしよう」と。長女と私が温泉施設の人で、次女と夫がお客さん。「じゃあまずごはんのメニューを書こう」と。あ〜面倒くさい、と思いながら「メニュー しろごはん うめぼし パリパリきゅうり のり」と紙に書き、どんな質素な食事処やねん、と心の中でツッコんでいたが、長女は「いいねいいね」と覗き込んでくる。そんな長女は始めから「おこさまらんち」などと書いている。

真ん中より下は施設の間取り図で、「にもつ」「れいぞうこ(くつろぐための個室があってそこに冷蔵庫があるらしい)」あとなぜかランドセル置きがあるのだそう。

海苔の香りのする「のりおんせん」だそう。「おんせん」の後に間違った文字を書いてしまい凹んでいたので私がひまわりに描きかえると予想以上に喜んでいた。通販の明細の部分は表として使い、何かしらの計算をするのだそう。


 

今日は私、梅干し用の赤紫蘇が届いたからもみしそを作りたかった。慌ただしい平日にはどうしてもできない作業。そこで、「ねえ、温泉でワークショップがあって、梅干し作り体験できるのはどう?」と長女に聞いてみた。そうしたら「わーくしょっぷ、って何?」と言うので、「ほら、なんか特別なコーナーがあって、行ってみたら体験ができるようにしてあったりね」と言うと、「イベントってこと?」と言うので、そうそう、梅のイベントだよ、と答えるとOKとのことでそれもメニューに書き込んでいた。

この網目みたいなものは地図だそう。「うめずくり」のほか、泊まる場所やコンサートイベントの場所もある。そしてなぜか「ほいくえん」と「よおちえん」がある。

もみしそを作るのって、紫蘇の葉を軸から取るところが私は面倒なのだけど、長女はハイハイと言ってどんどん取ってくれた。これがめちゃくちゃ助かった。洗ってざるにあげて半日乾かす。f:id:tabikobachi:20230702015557j:image

次は食事処ごっこで、ごはんを作ると。ちょうど夫が次女を連れて買い物に行ってくれるというので何を作るかと聞くと「つなものサラダ」と言う。なんじゃそれ?と思って聞いてみると、ツナ、にんじん、だいこん、ごま、塩で作ったサラダなのだそう。きっと保育園で出ているんだろう。ツナもごまも嫌いなのに食べるのかなと思って聞くと「食べるのはお客さんだから」と。いやいやそれは困るよと思って自分も食べることを約束させて、夫と次女にだいこんをリクエストして買い物に行ってもらう。

 

返ってきた夫と次女に風呂を沸かし、「オレンジとレモンとどっちの香りがいいですかぁ?」とか聞いてオレンジオイルを入れたりしていた。

食事処のご飯=昼ごはんは「つなものサラダ」、だいこんの味噌汁、残り物で作ったオムライスなど。ゴロゴロしたいのに意外とちゃんとごはんを作る結果になってしまった。「(オムライス)卵を包みますか?それとも卵をほろほろに炒めてごはんに混ぜますかぁ?」等と店員さんをやってくれたが、うまくお客さんのリクエストを吸い上げられず、ちょいちょいコミュニケーションに時間がかかるのがやれやれ、と思いつつもなんとか付き合った。


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昼ごはんが終わるとアイスクリームを見つけてきた。食べていいかと聞くので「お客さんは?まずお客さんに聞いてあげたら?」と促すと急いで聞きに行ってお客さんの分を盛り付けようとする。でもカチコチのアイスクリームをパイントの容器から掬うことができない。するとお客さんのところに飛んでいって、「あの〜、ひとり分だけ盛り付けますんで、あとはふたりでわけっこしていただけますかぁ?」と横着する。横着しながらも、ずーっとごっこ遊びをやっているのがなんだか可笑しくて面白い。

そのあと私のテンションに限界が来て私は昼寝し、夫は映画を付けたが自分も昼寝したので子どもたちは3時間近くも映画を見ていた。

夜は俺が作らなあかんと夫が察知したようで、なんやら作ってくれた。ししとうの炒めもの、卵・トマト・小松菜の炒めもの、うなぎの肝串、子どもには鶏軟骨をカリカリに焼いたのといかの刺身。いつもえらい時間をかけて作るし、人が作った料理はそれだけでごちそうだなぁ、と思ったがふと気づいた。

私が料理するときは常に子どもが周りにまとわりついていて、あれを手伝いたいこれを手伝いたい、包丁もまな板もおたまもボウルも全部2つずつ出して作業台狭い中めっちゃくちゃのぐっちゃぐちゃになって作らなあかん。夫はいつもひとりで作れる(その間私が子どもの相手をしているから)。気づくとすべてがそんなふうに思えてしまう。皿洗いも洗濯も、私がやっているときには子どもが周りにいてずっと口と耳だけは子ども対応せなあかん。夫は夜中に残りの家事をやってくれているとはいえ、しーんとした中でひとりっきりでできるやん。あーうらやましいわぁ、と思ってしまって、自分めちゃくちゃ疲れてこんな歪んだこと考えているんやー、と思って、なんか情けない気持ちになった。f:id:tabikobachi:20230702015653j:image
ちなみに乾燥させたあとの紫蘇をもむ時、長女は映画に夢中になっていてやってこなかったので次女と一緒にもみしそを作った。それを知った長女が後からギャンギャン泣いて「やりたかった‥」と。やれやれ‥。


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なんか色が薄い気がしてそわそわ。色づいてくれるのか。