旅する小鉢

我が家のご飯の記録と、ご飯を通して考えたこと。

手羽先の甘辛ダレ

f:id:tabikobachi:20210708022536j:image

2021年7月7日

自宅の近くに一本道があって、毎朝そこを通る。その途中のある一軒のお宅からはいつもいい匂いが漂ってくる。お出汁の匂い、なにかを甘辛く焚いている匂い、そんな匂い。誰が住んでいるんだろう、と思って3年くらい経ったが、先日やっとそこに住んでいるおばちゃんに会えた。

次女(1歳0か月)を抱いて長女(3歳7か月)と手を繋いで保育園から帰る途中だった。「こんにちはー」「こんにちはー」。おぉ、あの家の人だ!と思い、いつもいい匂いがするなあと思っていたんです、と話した。そうしたらおばちゃん、すごく喜んでくれて、違うわよそれはお隣の奥さんよ、とかなんとか言っていたが「鶏肉は好き?唐揚げは?」と言うので私はそのまま食いついて「大好きです!この子、唐揚げが一番好きです!」と答えた。

そうしたら翌日、また保育園帰りに歩いていたらそのおばちゃんが家から出てきて、今唐揚げを作っているから持ってきてくれるという。わーい!「たまたまね、お米が無くなって買いに行ったついでに鶏を買っただけから」とのことだったが。

手羽先の揚げたのに甘辛いタレとごまがかかっていたのだけど、めちゃくちゃ美味しかった。タレが絡んでいるのにまだパリパリだった。うーっ、こんな出来立ての料理、久しく食べていない…。長女は「すごくおいしい」「こんなおいしいのたべたことない」と。子どもに矢継ぎ早に言われて母としてはちょっと複雑な思いもあったが、美味しい美味しいと言いながら食べられて幸せだった。

おばちゃん、「あなた、一歳のときから保育園行ってるでしょう」「毎朝泣いて歩いてたでしょう」「声が聞こえるから時々窓から見てたのよ」と。思った以上に見られているんだな、ということは私の音痴な歌の数々も聞いていたのか…と思うととても恥ずかしかったが、お友達になれてよかった。