旅する小鉢

我が家のご飯の記録と、ご飯を通して考えたこと。

一週間のごはん記録 台風の週末


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料理や食べ物について書きたいと思うとき、その料理そのものというよりも、過去の印象深い思い出やエピソードを思い出して過去の記憶と現在を行ったり来たりしているうちに楽しくなって、それを書きたいと思うことが多い。子どもが生まれる前は過去の記憶イコール母の料理で、自然と季節のごとの料理に紐づく感じだった。夏にそうめんが続いて文句を言った記憶とか、冬にぜんざいを作ってほしいとお願いした記憶とか。

でも子どもと一緒になってからの毎日は本当に目まぐるしくて、毎日無数のエピソードが生まれる。最初こそ「生まれて初めてお粥の上澄みを口に含めた」みたいなゆっくりとした感動的な瞬間から始まるけれど、気づいたら納豆を触った手をソファになすりつけているとか、作ったのに全然食べなくて果物だけ食べさせて終了とか、みんなで作ろうね〜と言いながら共同作業していると全部ひっくり返して食べるものがなくなるとか、そういうめちゃくちゃな日々の連続だ。今お粥のことを書きながら、十倍粥と五分粥が同じものだとかそういう知識なんてすっかり忘れてしまっていることに気づいた。

毎日何か起こる。事件が起こる。なので毎日めちゃくちゃ楽しいし、めちゃくちゃ疲れる。でもこんな毎日、ぜーんぶ忘れるんだろうな、と思うととても淋しい。少しでも記録に残したいが、時間がない。

前置きが長くなってしまったけれど、ここ数回「一週間のごはん記録」を書いているのはとてもじゃないけれど毎食ごとに日記なんて買いていられないからで、一週間自炊しました自慢とかでは全くない。ダラダラ写真を並べて美しくないと思っているし、皿をアップで撮っているのはとっちらかっている部屋を写したくないからだし、とにかく毎日がめちゃくちゃだ!でも一週間まとめて書いてみると、月曜日の会話が火曜日のおかずのヒントになっていたり、水曜日に疲れたから木曜日は外食になったりと、その週の出来事を思い出しやすくて面白いな、と気づいた。

ということで。

 

2022年9月18(日)

長女(4歳10か月、年中)の保育園の運動会が開催された。台風14号が接近していて、九州で初めて台風特別警報が出たらしかった。運動会は近所の小学校の体育館で午前中で終わる予定だったので、台風が来る前に決行したんだろう。11:00すぎに終わってお腹がぺこぺこだったがちょうど雲行きが怪しくなったので、夫は子ども2人を連れて先に帰宅、私はひとりスーパーでピザの材料を買って帰ることになった。生地を作るのなんて待てない、と夫が言うのでピザクラストとチーズを買って、あとは冷凍保存しておいたいつかのミートソース、賞味期限ぎりぎりのウィンナーと花が咲きかけているブロッコリーなど。

 

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私が一枚焼くと、今度は夫が台所に入っていって、先週呼子の朝市で買ったしらすと大葉でもう一枚。これがオトナ味で美味しいんだな。いつもそうだけれど、私のちょっと後に一枚上手なところを見せてくる夫。


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その日の夜は残りものの納豆と卵かけごはん。小皿にのっているのは烏賊の塩辛。次女2歳3か月も食べてもうた。えーいもうどうにでもなれ〜。

台風が来ているんだから家に籠もって残りもんで食いつなごう!明日は餃子の材料を買ってあるからもう買い物に行かなくてもいいし!と私が家族に一致団結を訴えると、「明日餃子?ビール買ってくるわ」と夫はビールを買いに外出。ツッコミどころしかない(笑)


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2022年9月19日(月祝)

午前中は台風の目の中にいたようで恐ろしいほど静かだったが、昼前にびゅーんと風が吹いた。予定どおり餃子。海老を買ってあったので海老も入れた。


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中身からっぽやん‥いろいろとやってくれる次女。
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長女は餃子に水を回し入れるところがやりたかったらしく夫と焼いてくれた。
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2022年9月20日(火)

先週何かしらんの理由で夫に腹を立てて、来週の平日はごはんを作れいと命じた。といってもこの日は月曜が敬老の日で金曜が秋分の日なので平日はたった3日。恩赦だ。

ところが。Day 1からそのことを忘れている。仕方なく、先日同様呼子の朝市で買ってあった鯖のみりん干しと今にも干からびそうな茄子、オクラを味噌汁にする。写真左下は梅干しを作ったときの赤しそをゆかりにしたもの。
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2022年9月21日(水)

昨日文句を言ったからか、夫が夜ごはんを作った。豚ばら肉の生姜焼き。豚ばら大好きだけど、なんていうか、親としていつも脂質の少ない肉をと思うのでついついロースとかもも肉を買う。あと夫も中性脂肪が気になる年齢だし。そうすると肉の硬さもあるのか、子どもは食べたり食べなかったり。だけど柔らかくて脂の多い豚ばらは子どもにも美味しいんだろう、この日の生姜焼きは一瞬で無くなった。

作ってくれて嬉しい気持ち、美味しいという純粋な食への満足感の合間に、私が守ろうとしている「家族の健康のための選択」がすんなり上手くいかない現実を目の当たりにしてなんやら歯がゆい気持ちになった。まあ‥とはいえ食事を厳しく制限するほどの病気とかアレルギーがあるわけではないので、「脂っぽいもんばっかりやん!」などとあーだこーだ言いながらも皆で一緒に食事ができる毎日は幸せなのだろうな。ばーちゃんになって、自分の不摂生のせいで身体を壊して、「お母さんはレストランへは行けないからあなたたちだけで行ってください」とかにはなりたくないので健康でいたいとは思う。

生姜焼きが一瞬で無くなったので写真は無い。

2022年9月22日(木)

私の指示を守ってくれてこの日も夫が準備した(焼いたのは私やけどな!)。鮭と玉ねぎに塩・オリーブオイル・レモンで下味をつけておいてくれて、食べる前にフライパンで焼く。


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写真を見たら切り干し大根を煮てあったけれど、いつのだっけ?長女は切り干し大根の煮物が大好きで、副菜じゃなくてもう主菜みたいに盛り付ける。好きな野菜はと聞くと「切り干し大根」と答える。切り干し大根の煮物のどこが好きなの?甘い味、辛い味?と聞くと、醤油の味がするところが好きなのだそう。

鮭はスパイスがちょっとかかっていたけれど子どももまあ食べた。
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2022年9月23日(金)

「下味をつけた魚を焼く」という夫の技を真似っこしようと、使い切りたかったローズマリーをオリーブオイル・塩と一緒に豚肉に漬けて焼く、というのをやってみた。子ども食べず。母の心は折れたが豚は母のお腹に収まって母は美味しく食事した。


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こんな一週間でした!