旅する小鉢

我が家のご飯の記録と、ご飯を通して考えたこと。

白子筍

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夫の知り合いから、とても貴重な白子筍というのをいただいた。はじめ、夫から「白子筍を送ってもらえるらしいのだけど」と連絡が来たとき、白子で和えたなんちゃらかと思って、夫らしい酒のアテを見つけたな!と思ったら違って恥ずかしかった。

夫がたくさんの鍋を駆使して順々に筍のあく抜きをしていた。ゆでながら刺身で食べた。あまーくて美味しい。最初の日はそのあと夫がオリーブオイルと塩をたらしたのと、バターソテーを作った。そして筍ごはんを作ろうとしていたが、夫はあと30分で会議が始まるというのにまだ材料をこちょこちょ準備している(我が家の炊飯器は炊きあがるまで57分)ので「明日にしよう」と言った。30分じゃ足りないやん、段取り悪すぎやろ、と内心思っていた。

 

二日目、夫が途中でやり損ねた筍ごはんを作ろうと冷蔵庫を開けたら、人参と油揚げまで綺麗にきざんであって、だし汁まで用意してあった。ほんとうにあとはおひつに入れてスイッチを入れるだけだったのか。ごめんよ、と思いつつスイッチを入れる。


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冷蔵庫には夫によっていろいろな形に切られた筍が並んでいた。小さいさいの目は餃子か?細切りは青椒肉絲か?といろいろ想像して、まだ塊のままになっていた筍をいちょう切りにして筍ごはんにした。

夫「小さいの(さいの目)をごはんにしようと思ったんだけど」
私「筍ごはんはいちょう切りでしょ。あれは餃子にするのかと思った」
夫「餃子はもったいないでしょ」
私「そんなん言ったら餃子に失礼でしょ」
夫「餃子に失礼?」
私「違うわ、筍に失礼でしょ」
夫(ハイハイ、の顔)
夫「じゃあ木の芽和えは?」
私「木の芽和えもさいの目はおかしいでしょ」
夫(3歳長女に向かって)「お母さんは、切り方について固定概念がある!」

夫と私がしょうもないやりとりをしていると、内容がわからなくても会話に加わりたい長女のテンションが上がってきて、「お父さんたら、ねぇ〜!」と謎に私の味方をしてくれる。

ちなみに切り方についてだけど、自分の母が切っていたように切りたくなる。香りを楽しむとか食感を楽しむとか、レシピで用途別の切り方を見るとなるほどと思うけど、やっぱり母の料理が画像として思い浮かぶ。母は味噌汁の大根と人参を細切りにするので、小学校の家庭科のテストで「味噌汁の大根と人参は何切りですか」の問いにそう答えたらバツだったことがある。正解は「いちょう切り」だったが、バツにするほどのことかと今でも思う。

それから天ぷらも作った。小麦粉ではなくて米粉で作ったらびっくりするくらいカリカリで、他はあまり食べてくれなかった3歳長女もよく食べた。写真のように焦げたり、薄すぎて筍チップみたいになったりしながら何回転かしながら揚げた。あとついでに春菊も天ぷらにした。でもやっぱり湯がいてそのままが美味しい。あまーい。次女にも食べさせてやりたいが繊維が多いから1歳ごろまで与えないと離乳食の本には書いてあって。だめかなぁ…。

明日は何にしようかな、私は若竹煮が好きなんだけど、流れ的に木の芽和えを作らなあかん感じか?